この日、ドラフト1位指名の小園健太投手が今季初先発を果たし、見事プロ初勝利を挙げた
その試合の振り返りと、彼の心の葛藤について、定期誌「NumberWeb」のインタビューから紐解いていく
初の先発登板、しかし早くもピンチ
小園は試合の開始前から期待が高まっていた彼は落ち着いて試合に臨んだが、すぐに緊迫した展開が待ち受けていた
彼は、最初のバッターである上林誠知をツーシームで抑え、続く田中幹也に対してもストレートで中飛に仕留めるなど、良好なスタートを切った
しかし、一歩間違えばゲームの流れが大きく変わる瞬間が訪れた
岡林勇希にフォアボールを与えてしまった後、細川成也にはヒットを許し、ランナーが一、二塁となった
続くは好調を維持しているジェイソン・ボスラーであった
失投がもたらした痛恨の瞬間
ボスラーの打席でのカウント1-1から、小園が最初に投じたスプリットチェンジが甘く入ってしまい、ボスラーが強振ボールは高々と舞い上がり、ライトスタンドに吸い込まれ、いきなり3点を許してしまった
この失点にファンからはため息が漏れ、小園のメンタルが心配された
昨年のデビュー戦での経験が影を落とすかと思われたが、小園は冷静さを保ち、次のバッターである板山祐太郎を1球で仕留め、すぐに気持ちを切り替えた
武器としてのスプリットチェンジ:坂本裕哉の指導
ボスラーに被弾したスプリットチェンジは、小園が同僚の坂本裕哉から握りを学び、それを基にアレンジしたものであったしかし、試合中に実際に自分の武器として使用する場面では、思うように機能しなかった
ホームランを打たれた後、同じチームの松尾汐恩との会話を通じて、次の投球ではより安定したツーシームを使うことに決定した
すると、その後の攻撃で同僚たちが3点を奪い、試合は同点に
小園は、チームメイトの援護に感謝しつつ、気持ちを新たに試合に臨み、その後は無失点で抑えることに成功した
小園選手の初登板は、順風満帆とはいかない内容でしたが、逆境を乗り越えてプロ初勝利を挙げたことは素晴らしいです。特に心の葛藤や冷静さを保って次のバッターに集中できた点は、今後の成長に期待がかかります。
キーワード解説
- ツーシームとは?:ツーシームは、特に投手が使用するボールの種類の一つで、ストレートに似ているが、軌道がやや変わるため、バッターは打ちづらくなります。
- スプリットチェンジとは?:スプリットチェンジは、スプリットフィンガーファストボールと呼ばれる投球の一種で、投球の途中で急に落ちる特性を持っています。これにより、バッターがタイミングを外しやすくなります。

