安定したリリーフを支える努力と改革
広島のブルペンを支える島内颯太郎(28)は、今季34試合に登板し、わずか3試合の失点で防御率1.42という驚異的な成績を収めている島内は登板前に「1点もやれない」と自分に暗示をかけ、一層の集中を持って試合に臨むことで、精神的な安定を図っている
昨季の苦境からの学び
プロ入りからリリーフ一筋で5年目を迎えた島内は、昨季に突如として不調に陥り、結果として二軍降格という苦い経験を味わったこの経験が彼にとっての転機となり、リーダーシップの難しさを実感し、「自分のポジションが確立されていない」との気づきを得た
技術的な進化の試み
今季に向けて、自身の直球に関するデータを分析し、シュート回転が強いことが分かったこれを修正するために、リリース時に人さし指と中指が地面と垂直になるよう意識し、特に縦回転を増やすことで「ファウルではなく、空振りを奪えるようになった」と語った
失敗から学ぶ逆境を乗り越えた先に
しかし、依然として投球に対するプレッシャーは重くのしかかる例えば、今月10日の阪神戦では、2点リードの場面で登場し、四球をきっかけに4失点を喫した
この結果はチームにとって痛恨の一打となり、翌試合への影響が懸念されたが、すぐに中日戦で1回を三者凡退に抑えるなど、反発力を見せた
島内颯太郎選手は、昨季の不調を経て精神的、技術的に進化を遂げた。その努力が数値にも表れ、今季の成績を支えている。特に丈夫なメンタルを築くことで、未来に対する期待が高まっている。
キーワード解説
- 防御率とは?:投手の成績を示す指標で、失点を防ぐ能力を測るもの。一般的には1試合あたりの失点を表し、数値が低いほど優秀とされる。
- シュート回転とは?:ボールが投げられる際の回転の一種で、横に曲がる特性を持つ。シュート回転の強いボールは、打者にとって当てづらくなる。
- リリーフとは?:試合中に先発投手に代わって登板する投手のことで、主に試合の終盤で重要な局面を任される役割を持つ。

