ヤクルト・沼田翔平、育成選手から支配下登録の快挙
2023年7月9日、東京ヤクルトスワローズの育成選手、沼田翔平が支配下登録され、背番号が015から71に変更された記者が目撃した戸田球場では、選手たちが彼の登場を祝う大きな輪を作り、ファームコーディネーターの宮本賢治氏が発表すると、拍手が湧き起こった
沼田は2018年のドラフトで旭川大学高校から育成選手として巨人に入団
2020年には支配下登録を受け、当年の5試合に登板した
しかし、2022年には戦力外通告を受け、厳しい時期を迎えた
2023年にはヤクルトとの育成契約を締結
その後、二軍で20試合に登板し、1勝0敗、2セーブ、防御率1.42を記録
特に注目すべきは、25回1/3を投げながら与四球がたった1つという安定した投球内容だ
沼田自身は「スライダーや落ち球がよくなり、日によって幅を使い分けられるようになった」と語り、ストライクゾーンで勝負することで効率良くゲームを進められるようになったと感じている
彼は「四球も苦にせず投げられるよう心掛けている」と心の余裕を持ってプレーに臨んでいる
その背景には、継続的な練習の積み重ねがある
沼田と元チューリップコーチとのアメリカンノックは毎日のように行われ、「投げる前の日以外は欠かさず練習していた」と沼田は振り返る
彼は実際に、投手として技術を磨くために練習量を故意に増やし、過去のシーズンをある意味“捨てた”部分があった
また、モチベーションを支えた先輩たちからの言葉が、彼の自信にもなった
「見ている人は必ずいる
腐らずにやり続けろ」との言葉を心に刻み、厳しい練習を続けてきた結果、今季のピッチングにも手応えを感じている
沼田翔平選手が育成選手から支配下登録を勝ち取った背景には、彼の努力と継続的な練習がありました。また、先輩選手たちからの励ましも彼のモチベーションに繋がりました。プロ野球選手が結果を残すためには、毎日の努力が不可欠だと再認識させられるエピソードです。
キーワード解説
- 支配下登録とは？プロ野球における選手の登録形態の一つで、支配下選手としてチームに正式に所属することを指します。育成選手とは異なり、一軍試合に出場する資格が与えられます。
- アメリカンノックとは？野球の練習方法の一つで、守備練習として用いられます。投手や野手が投げたボールをキャッチャーが受け取り、その後、守備の選手にノックをすることで、ボールの処理能力を高めることを目的とします。
