清水達也投手、ドラフト4位指名からの成長を振り返る

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
◇中田宗男の「スカウト虚々実々」 スカウト歴38年、元中日の中田宗男さん(68)が今回のテーマに選んだのは、2017年のドラフト会議で4位指名した清水達也投手(25)だ

花咲徳栄高のエースとして、夏の甲子園を制覇

今や竜のクローザーに成長し、オールスターに初選出された

指名の経緯と指名後の思い出を振り返った

清水を初めて見たのは、3年春の埼玉県大会だと記憶します

1学年上には広島・高橋昂也が、同学年には西武・西川愛也がいて、中日は西川を上位候補として追っていました

甲子園での戦いぶりは多くの人に記憶されているが、当時の彼はリリーフとしての役割を担っていた

私は、彼がその適性を持つと感じていた

中盤に出てきた清水は、所定の投球練習から「ドンッ!」と捕手のミットを強烈に鳴らす投球で注目を集めた

厳しい場面でも力を発揮できるこのパワー投法は、今の彼につながっていると思う

プロ志望で全国的な実績を残しながらも、4位まで残っていたのは、スカウトが好まない「アーム投法」に見えるためかもしれない

しかし、私は彼がアーム投法ではないと信じていた

むしろ、テイクバックからトップを簡単に作れることが利点だと見ていた

上位3人中2人が投手だったが、私が迷わず清水を指名したのは、彼が高卒ではあるものの、1軍に出てくるのは意外と早いと予想したからだ

しかし、翌春のキャンプでは全く球がいっていなかった

私は「才能」と「センス」は別物だと考えている

才能は伸ばせるが、センスは磨かねばならない

清水に限らず、才能があると認められた選手も、プロになることでその才能を発揮できるかは、アマチュアでの良い状態からスタートできるかが重要なのだ年齢と

注目度の上昇や重圧が影響するのか、投げ方や打ち方を忘れてしまった選手は何人も目撃した

清水の場合、強い球を投げられる才能があったにも関わらず、その強みが故障でもないのに消えてしまったのだ

無意識でできていたことが一度ずれてしまうと、戻すのは難しいことを彼は示している

ドラフトで指名された清水達也選手は、若い頃から注目を集めていましたが、プロ入り後はさまざまな課題に直面してきました。特に、才能とセンスの違いについて語られた点が印象的です。プロで成功するには、ただの才能だけではなく、その才能をいかに発揮できるかが重要だと理解しました。清水選手の今後の活躍に期待が高まります。
キーワード解説

  • ドラフトとは?:プロ野球選手が各球団に指名されるための制度。高校生や大学生などの選手が対象で、指名された選手はプロ野球チームに所属することができる。
  • クローザーとは?:試合の終盤に登板し、リードを守る役割を担う投手。主に試合の勝利を決定づける重要な役割を果たす。
  • アーム投法とは?:投球時に腕だけでボールを投げるスタイル。一般的には球のバリエーションや制球力に課題があるとされ、スカウトから好まれないケースが多い。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。