ソフトバンクの若手外国人育成プロジェクト、第4年目の挑戦と期待

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今季こそ突破口を開けるか

福岡ソフトバンクホークスが取り組む若手外国人選手の育成プロジェクトが始まってから4年が経過し、着実な進展が期待されています

2022年シーズンには、ドミニカ共和国出身のシモン選手やアルメンタ選手など、開幕時点で17歳の若手選手を含めた5選手が育成契約を結び、チームに加わりました

さらに、2023年には15歳のオスーナ選手、昨年は16歳のアルモンテ選手と、18歳のキューバ出身の左腕投手、サルディ選手が入団しています

このプロジェクトの狙いは、世界中から集まった有望な若手選手を育成システムの中で磨くことです

しかし、現状ではいまだ支配下登録に至った選手はおらず、ポテンシャルを秘めてはいるものの、文化の違いやトレーニングスタイルの戸惑いが課題となっています

特に多くが10代の選手であるため、その影響は大きいです

また、支配下昇格は即ち1軍戦力としての期待がかかるものであり、外国人枠をめぐる競争はますます厳しくなっています

今季もソフトバンクにはモイネロ選手、オスナ選手、スチュワート選手といった実力派が揃っており、さらに昨シーズン48試合に登板したヘルナンデス選手や新たに加入した内野手ダウンズ選手が加わり、非常に層の厚い布陣を形成しています

それでも、若手選手たちは確実に成長しているとの声が聞かれます

既に戦力外になった選手もいるものの、タマスタ筑後での練習には多くの選手が参加しており、カープアカデミー出身のゲレーロ通訳は「みんな最初に来た時よりも大人になり、レベルが上がっている」と明言します

彼はさらに「モチベーションも向上しており、いい影響が期待できる」と述べ、早くも道を切り開く「第1号」の期待を込めています

その筆頭候補とされるのが、今季21歳のメキシコ出身投手アレクサンダー・アルメンタ選手です

彼は最速154キロの速球を誇り、昨シーズンは腰椎分離症で長期離脱しましたが、「故障さえなければ」の声が聞かれ期待が高まっています

また、米球界ドラフト1位選手のスチュワート選手も昨季には9勝を挙げるなどの飛躍を遂げています

今季からは新たに台湾出身の19歳、張峻ウェイ選手が加入し、成功事例の増加が新たな選手獲得の好循環を生むことが期待されています

強化が求められている若手外国人選手の育成が進み、ソフトバンクの「ジャパニーズドリーム」をつかむ選手の誕生に注目が集まります

(記者コラム・木下 大一)ソフトバンクの若手外国人選手の育成プロジェクトについて、多くの期待と課題が浮かび上がります。異国の地で成長を目指す選手たちの姿は、プロ野球全体の活性化にも寄与するでしょう。将来の日本球界を担う選手が育つことを楽しみにしています。
キーワード解説

  • 育成契約とは?:若手選手がプロチームに加入し、特に技術や体力を向上させるための支援を受ける契約のこと。
  • 支配下昇格とは?:育成選手が一軍選手として登録されることを指し、試合に出場する資格を得ること。
  • 外国人枠とは?:プロ野球において、チームが登録できる外国人選手の数に制限があること。

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