巨人・山瀬慎之助の契約保留が示すNPBの移籍の壁

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2025年12月4日、現役ドラフトを控えた中、東京読売ジャイアンツ(巨人)の捕手・山瀬慎之助が契約保留を選択したことが話題を呼んでいる

この出来事は単なる球団内の問題に留まらず、日本プロフェッショナル野球(NPB)全体における「移籍の壁」を浮き彫りにしている

今年は大型トレードが減少し、フリーエージェント(FA)制度も機能不全に陥り、人的補償が選手の移籍をためらわせる要因となっている

選手たちが埋もれないようにするために、どのような対策が必要なのかが問われている

巨人・山瀬慎之助の契約保留がもたらした波紋

今シーズン、12球団の選手たちが契約更改を進める中で、最も注目を集めたのは山瀬慎之助が契約保留を選んだという事例である

山瀬は出場機会の増加を求めて球団との交渉を行ったが、合意に至らずに保留を選択

その後、自身のSNSでこのことを発信したことがさらに波紋を広げた

この発言は後に削除されたが、巨人との間に何らかの火種が残ることは避けられない

具体的には、2024年シーズンに向けて巨人は岸田行倫を中心とした捕手陣を組んでいるが、固定できない状況が続いている

巨人の捕手事情はどうなっている?

2024年シーズンに向けて巨人の捕手問題が顕在化している

特に岸田行倫、大城卓三、小林誠司といった選手たちの年齢が高く、次世代の捕手が不足している状態だ

FAで獲得した甲斐拓也も起用されているが、ケガによる離脱が響き、出場試合数が限られている

その結果、岸田がレギュラーに近づく一方で、若手の山瀬もいい成績を残しており、場合によっては今後の捕手の中心選手となる可能性がある

しかし、NPBにおける選手の移籍が活発ではない現状が、この問題をより困難にしている

日本プロ野球の移籍の壁とは?

日本プロ野球においては、選手間の移籍が少ないことが長年の課題である

特に大型トレードはほとんど行われておらず、FAに関しても権利を得た選手が宣言しなければならないため、多くの選手が移籍に対する消極的な姿勢を示している

人的補償がある場合、選手が移籍を躊躇する要因ともなっており、その結果、多くの選手が自身の才能を十分に発揮する場を得られない可能性がある

山瀬慎之助の契約保留は、巨人の捕手事情を映し出すものだと感じる。移籍が難しい現在、選手は自分の出場機会を求めて努力せざるを得ない。今後、選手が活躍できる環境を整えるためには、NPB全体でルールを見直すことが大切だろう。
キーワード解説

  • 契約保留とは?契約保留は、選手が球団との契約交渉で合意に至らなかった場合に、契約を拒否することを言います。
  • フリーエージェント(FA)とは?FAは、選手が一定の条件を満たした後、自由に契約先を選べる制度で、選手の移籍を活発にすることが目的です。
  • 人的補償とは?人的補償は、選手が移籍する際に、そのチームが相手チームに選手を提供することを言います。

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