菅野智之、メジャー初登板からの奮闘の末、初勝利達成

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菅野智之、メジャー初勝利を収める

◆米大リーグ ロイヤルズ1―8オリオールズ(5日、米ミズーリ州カンザスシティー=カウフマンスタジアム)オリオールズの菅野智之投手が5日(日本時間6日)、敵地でのロイヤルズ戦に先発登板しました

試合は菅野の圧巻の投球によってオリオールズが6-1で迎えた6回、1死一、二塁で救援を仰ぎましたが、菅野は5回1/3を投げ、1本塁打を含む5安打1失点という見事な成績で、メジャー初勝利を飾りました

菅野は試合中に4三振、2四死球、1暴投を記録し、投球数は89球と制球力を発揮

巨人からフリーエージェント(FA)としてオリオールズと契約し、昨オフには1年で1300万ドル(約19億円)という好条件でメジャーに挑戦しています

メジャー初登板となった3月30日のブルージェイズ戦では、両手けいれんのアクシデントに見舞われましたが、その後両親が見守る中、晴れて初勝利を収めました

試合後、菅野の名を叫ぶ「トモ!」コールがロッカールームから湧き上がりました

菅野はランドリー・カートに乗せられ、クラブハウスを1周する祝福の儀式に参加

新天地での初勝利に、チームメイトから祝福のビールを浴びると、その歓喜と感動に胸が震えたと言います

「日本では優勝した時しかビール掛けはしないのですが、ここでは本当に祝福を受けていると感じ、ここでのさらなる成功を目指したい」とコメントしました

試合当日は気温8度の中に時速18メートルの風が吹き、体感温度は氷点下に近い極寒のマウンドでの投球となりました

「こんな寒いところで野球をしたことがない」と苦笑いする菅野ですが、それでも持ち前の制球力とスイーパーを用いた巧みな投球で、強敵ウィットを打ち取るなど、力強い存在感を示しました

試合を通して、菅野が使用したスイーパーは全投球の約26%を占める23球にも達しました

スイーパーとは、スライダーに似た変化球で、打者を惑わす効果が期待される球種です

菅野は「スイーパーは良かったです

空振りも取れましたし、打者を惑わせることができたと思います」と振り返りました

最後には、格別な意味を持つこの日のメンバー表が記憶に残るものであるとともに、ウィニングボールを受け取ったことも特別な瞬間となりました

「両親が明日(日本に)帰るので、アメリカにいる間に勝っている姿を見せたかった

この勝利が本当に良かった」と感無量の表情を浮かべた菅野

メジャーでの初勝利を家族と共に祝う、最高のお土産を手渡したのです

菅野投手がメジャーリーグで初勝利を挙げたことは、日本の野球ファンにとって嬉しいニュースです。海外でのプレッシャーやもどかしさを乗り越え、勝利を手にした姿は、彼の努力と決意を物語っています。今後も日本の投手がメジャーで活躍する姿を見たいと思わせてくれる素晴らしい瞬間でした。
キーワード解説

  • フリーエージェント(FA)とは?フリーエージェントは、契約が終了した選手が新しいチームと契約できる権利を持つことを指します。
  • スイーパーとは?スイーパーは、打者を惑わせるために投げるシュートのような変化球で、スライダーとは異なる投球法とされています。
  • 制球力とは?制球力は、投手が自分の投げたボールをコントロールする能力のことで、良い制球力は打者にとって脅威となります。

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