ソフトバンク・周東佑京選手が新たに使用する小型グラブの秘密とは

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鉄壁の外野守備で知られるソフトバンクの周東佑京選手(29)が、一般的な外野手のグラブよりも小ぶりなグラブを使用している

昨年は自身初のゴールデン・グラブ賞を受賞した守備の名手である彼の「相棒」は、球界屈指の脚力を最大限に生かすための工夫が凝らされている

指先まで神経が行き届くような感触を求める

周東選手は2018年に育成選手として入団し、翌年には支配下登録を果たした

しかし、初期の頃は同僚選手からグラブを借りることもあった

彼は高校や大学で遊撃手としてプレーしており、外野手として重宝されるようになったのは2023年からだ

特に、外野用のグラブへのこだわりが強まったという

周東選手が最も重視しているのは、「指先まで神経が行き届くような感触」であり、外野手のグラブは一般的な内野手用よりも指先が長い

捕球後、素早く送球に移るためには、左手でボールの位置を把握することが重要で、「捕った感覚がないと、握り替えが難しい」と述べている

体の小さな中学生が使う大きさ

今季使用するグラブは昨季のものよりも縫製前の状態で約5ミリ短く、重さは20グラムほど軽い

周東選手のモデルは体の小さな中学生が使うグラブと同じくらいの大きさで、他のプロ選手のものと比べて約40グラム軽く、「トップクラスに小さい」とされている

より軽く小さくすることで、捕球後のスムーズな送球が可能になるよう工夫されている

また、ウェブと呼ばれる部分は、ボールがこぼれ落ちないように極めて軟らかく作られ、周東選手の使いやすさに合わせた調整が施されている

彼のゴールデン・グラブ賞受賞は、グラブを製作した久保田運動具店の梅田歩夢さんにとっても大きな勲章となった

周東選手は多くの守備位置を経験し、現在の中堅手という定位置を努力でつかみ取った

難しい打球に果敢に挑む姿勢がチーム全体の士気を高めることを自覚しており、その決意を支えるのが梅田さんとの共同作業で完成したグラブである

周東選手が使用する小型グラブの設計には、彼のプレースタイルが反映されている。小さなグラブでスピードを維持しながら捕球と送球の流れをスムーズにする工夫は、他の選手とは一線を画した戦略だ。これにより、彼の守備力がさらに向上し、チームに貢献できる要素が加わっている。守備だけでなく、周東選手自身の成長も期待される。
キーワード解説

  • ゴールデン・グラブ賞とは?プロ野球の守備部門での優秀選手を表彰する賞で、守備の技術力を評価される証。
  • 外野手とは?野球で外野の守備位置を担当する選手で、広い範囲を守ることが求められる。
  • ウェブとは?グラブの親指と人さし指の間にある網状の部分で、ボールのキャッチをサポートする。
  • 捕球とは?ボールを受け取る行為で、守備時に重要な技術の一つ。

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