試合は6対0で京都工学院を圧倒
小林は89球を投げ、3四球8奪三振という内容でした
春季大会においてノーヒットノーランが達成されるのは、京都成章の北山亘基投手(現日本ハム)が2017年に達成して以来、8年ぶりのことです
小林投手は、両腕を高く上げる独特の投球フォームで知られています
最速136キロのストレートに加え、スライダーとカットボールを巧みに操り、対戦する打者を翻弄しました
「自分に合った結果を探した結果、このようになりました」と語る彼は、課題としていた制球力を改善するために試行錯誤を続けた結果、現在のフォームにたどり着いたとのこと
また、「あまり良くはなかったですけど、悪いなりにまとめられたと思います」と自己評価をしています
試合開始早々、先頭打者に四球を与えるも、その後は連続三振でピンチをしのぎました
小林のストレートは「少しシュート気味になる」と自身で言及しているものの、しっかりと高めに、また右打者の内角へ思い切って投げ込むことで、相手チームに多数の凡打を強いることに成功しました
守備陣も無失策で支え、小林の好投を引き立てました
ノーヒットノーランを続けている状況について小林は、「別に意識していなかった」と冷静に話し、最後の打者を打ち取った後も淡々とした態度で整列に向かった姿が印象的でした
「今もあまり実感がなくて…」と試合後の取材でも、自身が達成した偉業に驚きを隠せない様子でした
過去にはノーヒットノーランが見えた試合もあったそうですが、その時は9回で初安打を打たれてしまっていたとのこと
小林選手は兵庫県朝来市出身で、中学時代は姫路アイアンズに所属
その後、兵庫の西脇工を2013年夏の甲子園に導いた大勢投手(巨人)の恩師、木谷忠弘監督の指導を受けて京都共栄に進学しました
一冬越えて成長した小林は、今ではチームのエースとして信頼される存在になりました
卒業後は野球を続けるつもりはあまり考えていなかったと語っていますが、この素晴らしい活躍によって大学などからの注目が集まることでしょう
「僕たちの代で時代を変えることを目標にしています」と意気込む小林選手
京都共栄は2019年夏以来の4強入りを果たしましたが、彼の成長はここで満足するつもりはないようです
小林選手のノーヒットノーラン達成は、野球界において非常に注目される出来事です。特に、春季大会でのこの偉業は8年ぶりであり、多くの人々に夢と感動を与えました。彼の冷静な姿勢と、独自のフォームを追求した努力が実を結んだことは、将来への大きな期待を持たせる要因ともなります。これからの成長が楽しみです。
キーワード解説
- ノーヒットノーランとは?:試合中に相手チームに安打を一度も許さずに試合を終えることを指します。これはピッチャーにとって非常に誇らしい成果であり、野球史に名を刻む偉業とされています。
- エースとは?:チームの中でも特に優秀な投手を指します。エースは試合の勝敗に大きな影響を与えるため、チームから特別な信頼を受け、重要な試合に起用されることが一般的です。
- 制球力とは?:投手がボールを正確に投げる能力のことを言います。制球力が良いと、狙ったところに投げることができ、バッターを抑えることが容易になります。
- スライダーとは?:投手が投げる変化球の一種で、ボールが滑らかに進みながら、途中で横に曲がる特徴を持っています。バッターにとって打ちにくいボールです。
- カットボールとは?:投手が投げる変化球の一つで、直球のように見せながらも、投球の最後に横に切れるように動くボールです。バッターはこのカットボールによって打ち損じることが多くなります。

