主力選手の岡本和真内野手は左肘の負傷により5月7日以降、長期にわたってチームを離れており、これが打線に大きな影響を与えている
今回は、元プロ野球選手の野球評論家・野口寿浩氏が、現状の巨人打線の問題点について分析する
打線の長打力不足が指摘される
野口氏は、現在の巨人打線には長打の確率が高い選手が少なく、相手バッテリーはあまり恐怖心を抱かずに投球できる状況にあると指摘する長打力を持つ選手、すなわち一振りでホームランを打つことができるバッターは、相手投手にとっては非常に脅威であり、その存在が試合の流れを大きく変えることがある
主砲・岡本の不在と選手の低調な成績
現在、巨人はリーグトップの本塁打数「46」を誇っているが、岡本とトレイ・キャベッジ外野手が共に長期離脱しておりどちらも「8」を記録しているキャベッジは6月以降の25試合で打率.141（78打数11安打）、1本塁打と大きく低迷している
一方、エリエ・ヘルナンデス外野手は打撃不振から2軍で調整中であり、新加入の大砲リチャード内野手も1軍での成績は振るわず、打率は.095にとどまっている
攻撃スタイルの見直しが必要か
野口氏は、代役4番として頑張っている吉川尚輝内野手についても、彼の真の力を引き出すためには本来の1～3番での起用が望ましいと話す長打力が欠けている中で、巨人の首脳陣は思い切った戦略の変更が求められていると感じる
これまで長打で勝ってきた巨人だが、今後はスモールベースボールにシフトし、着実に得点を重ねるスタイルに転換する必要があると提言している
首位の阪神との対比
対照的に現在首位を走る阪神の打撃陣は、リーグにおいてトップの21本塁打を達成している佐藤輝明内野手や、リーグトップの56打点を記録している森下翔太外野手によって強力な印象を持っているしかし、阪神の犠打数は84でリーグ突出しており、地道に得点を重ねている
この点において、巨人は打撃能力に頼る一方で、犠打を使って小さな得点を積み重ねるスタイルでは後れをとっている
岡本の復帰にはまだ時間がかかる見込みであり、巨人に求められるのは新たな成長戦略である
阿部慎之助監督就任2年目のこの季節に、思い切った発想の転換が必要とされている状況だ
今回の巨人の状況を考えると、主力が離脱した際にどのように打線を維持するかが鍵になると感じます。これまでの攻撃スタイルを見直し、スモールベースボールにシフトすることが求められています。岡本選手の復帰が待たれる中、新たな戦術でチームを立て直す必要があります。
キーワード解説
- 主砲とは？主砲は、野球チームにおいて最も強力な打撃力を持つ選手のことを指し、得点を挙げる上で重要な役割を果たします。
- 長打力とは？長打力は、一回のスイングで多くの得点を上げられる可能性を持つ打撃力を意味し、ホームランや二塁打などの強打を指します。
- スモールベースボールとは？スモールベースボールは、長打力に頼らず、小刻みにヒットを重ねて得点を狙う戦略を指します。
